AtoZ PlayingCard
テーマ
PlayingCard(=トランプ)。
概要
アナログゲームとして最も身近なトランプを題材に、豊富な遊び方やそのアルゴリズムを今一度考え、デジタルゲームとして整理・再現するトレーニングです。
到達目標
いずれかのトランプゲームをデジタルゲームとして再現する。
使用技術
- Unity
用語の定義
中身を詳しく確認する前に、今後登場する用語を先に確認します。
用語 | 意味 |
---|---|
トランプ | 後述するカードを使った様々な遊び、ゲームのこと。海外では、Playing Cardと呼ぶ。 |
カード | トランプの構成要素で、最も核となる媒体。1枚。カードには表と裏がある。表は"ランク"と"スート"と呼ばれる2種の記号の組み合わせによる52種とジョーカー1種の計53種もの異なる印刷が施されている。裏は統一された柄で塗りつぶされており、裏から表が見えないようになっている。等記事では一般的な英米(アングロアメリカン)タイプを採用する。 |
ランク | カードの保有する番号、もしくはそれに類するもの。1,2,3,4,5,6,7,8,9,10及びJack(以下、J表記),Queen(以下、Q表記),King(以下、K表記)の13種類が存在する。1をAce(以下、A表記)と表現することもある。 |
スート | カードの保有する絵柄、色、マークを指す言葉。クローバー、ダイヤ、ハート、スペードの4種類。 |
ジョーカー | 例外的にスートとランクを保有しないカード。各ゲームで特別な扱いをされる事が多いほか、ゲームによっては使用しないこともある。 |
競技者 | トランプへの参加者を指す言葉。競技者が1名のみのものから2名以上でないと実現できないゲームも存在する。 |
デッキ | トランプの販売単位。もしくは、ゲームへの持ち込み単位。一般的には、ランクとスートを組み合わせた52種のカード各1枚にジョーカー2枚加えた全54枚を指す。 |
トリック | 特定のカードを1枚もしくは複数枚揃える事で成立する役のこと。ゲームによりトリックがどんなものであるかは変わる。 |
親 | 複数人の競技者が参加するゲームにおいて、ゲームの進行役となる競技者を指す言葉。進行によって、親子関係が変化する時もある。 |
子 | 複数人の競技者が参加するゲームにおいて、親以外の競技者を指す言葉。進行によって、親子関係が変化する時もある。 |
内容
次の流れでトレーニングを行います。
- 再現するゲームを決める
- ゲームの構造を分解し、定義する
- デジタルゲームとして再構築する
再現するゲームを決める
後述する参考資料内「様々なトランプのゲーム」のメモをご参照ください。特に、「知らなかったトランプのゲーム」を実現してみると設計の勉強になります。
ゲームの構造を分解し、定義する
複数の遊び方を総合すると、次のような概念がゲーム内に必要そうです。もちろんゲームによっては実現しなくて良い定義もあれば、ここにはとりあげられていない定義もあります。必要なものをピックアップしてみましょう。
- カード
- カードのランク、スート、ジョーカー
- カードの表裏
- 塊:カード1枚及び複数種のカードをまとめたもの
- 手札:競技者が自身で保有しているカードの塊。通常、他の競技者はみる事ができない
- 捨て札:ゲームに不要となったカードの塊。ゲームによっては再利用される。
- 山札:一般的に、全ての競技者の持つ手札以外のカードの塊。順序を考慮する。
- 場札:競技者がゲーム進行の参考とするために閲覧するだけのカードの塊。
- 台札:競技者がゲーム進行のためにカードを提出していく場所、もしくは提出されたカードの塊。順序を考慮する。
- 行動:競技者に許された行為。ターンとも。ゲームにより、一度の行動回数や取れる行動が変わる。
- ムーブ:カードをある塊から別の塊に移動する
- フリップ:カードの表裏を反転する
- ホールド:ムーブを行わないことを宣言する行動
- シャッフル:特定の塊内のカードを順不同に並び替える
- トリック:特定のカードの組み合わせ。
- 得点、得点計算
- 勝利条件
- 敗北条件
- マッチ:複数回試合を行って勝敗を決する。試合の概念。
- 競技者の数
- 競技者の順序、順序の変更や反転
- 競技者の親子関係
...などなど。
デジタルゲームとして再現する
... Coming soon
参考資料
wikipedia及びアメリカの老舗トランプ製造会社の公式サイトが良い参考になります。
トランプゲームの分類
Wikipedia上にあった「デビット・パーレット教授による新しい分類」を参考に簡潔に整理。
- トリックテイキングゲーム:各競技者が手札を1枚だし、最も強いカードを出したものがそのトリックを取るもの
- プレイントリックゲーム:トリック数を競うもの
- ポイントトリックゲーム:特定の種類のカードの枚数や点数を競うもの
- ペナルティトリックゲーム:トリックを取らないことを目指すもの
- カードキャッチ:多くのカードを撮った競技者が勝ちとするもの
- フィッシングゲーム:手札と場札を合わせて取るもの
- アディングアップゲーム:カードのランクを足していくもの
- コレクティングゲーム:カードの組み合わせを作るもの
- ゴーイングアウトゲーム:早く手札を無くしたものを勝ちとする
- クライミングゲーム:カードに強さを決め、相手より強いカードを出すか、さもなくばパスするもの
- ストップス:カードをランク順になるように出していくもの
- メモリーゲーム:カードを記憶
- ペイシェンスゲーム:カードをある規則によって並べ替えるもの。一人遊びが多い。
- ギャンブリングゲーム:ゲームの結果がほぼ運に頼るもの
- ヴァイイングゲーム:一番いい手が誰であるか賭けて争うもの。ポーカー
- バンキングゲーム:一人の親と複数の子が戦うもの
様々なトランプのゲーム
以下は、様々なトランプゲームのメモです。
- フリーセル
- ピラミッド
- オープンピラミッド:ピラミッドを全て公開してスタート
- クローズドピラミッド:ピラミッドを最下段のみ公開してスタート
- 14ピラミッド:除去対象を13ではなく14として行う
- クレイジーエイト:UNOの原型、二人以上用
- アメリカンページワン:よりUNOらしい
- マウ・マウ:クレイジーエイトを絞った簡易版
- ページワン:複数人。親が1枚出し、順番に同じスートを出す。出せない場合は山札から同じスート出るまでひく。残り2枚目を出すときにページワン宣告。アメリカン・ページワンとは違うゲーム。
- ドボン:ページワンに違う上がり方を加えたもの
- ゴルフ
- ストロークプレイ
- 神経衰弱
- シンプルトリックテイキング
- トランプルールシンプルトリックテイキング
- ナポレオン:ポイント(チップ)制のトリックテイキング
- クリベッジ
- 戦争:完全に運ゲーム
- ビックバック・バカラ:自分が参加するのではなく、プレーヤーとバッカーが対戦する様子にお金をかけるギャンブル
- ポーカー
- クローズド・ポーカー:各プレイヤーに全て裏向きでカードが配られ>ベット>カード交換>再度ベット>公開して勝敗
- セブンカードドロー:裏7枚、交換枚数任意、最後に7枚から5枚選んで手札公開
- スタッド・ポーカー:まず数枚裏向きで>表向きで1枚配布>ベット>再度表向きで1枚>ベット>・・・繰り返し・・・>裏向きを公開して勝敗
- ファイブカード・スタッド
- セブンカード・スタッド
- フロップ・ポーカー:フロップと呼ばれる表向き、かつ全員が共通で利用できるカードを使ってポーカーする
- テキサス・ホールデム:裏2枚+公開5枚(途中4回のベット)でポーカーする
- 十三張(シーサンチャン):ポーカー+麻雀のようなゲーム
- クローズド・ポーカー:各プレイヤーに全て裏向きでカードが配られ>ベット>カード交換>再度ベット>公開して勝敗
- クロンダイク
- スパイダー:2デッキ(104枚)使ってクロンダイクする
- ババ抜き
- 大富豪
- 7並べ
- ファンタンドミノ:もしくは、ファンタン。7並べのルーツ。チップを賭けてカジノで遊ばれたゲーム
- 殺しの7並べ:7並べを上下左右でやる
- ジョーカー7並べ:ワイルドカード+連続設置の際の穴埋めとして利用できるが、本来の設置場所の持ち主にジョーカーが押し付けられる。最後まで持っているプレーヤーは負け
- 99
- 古典99:ちょっとルールが複雑。トリックテイキングゲームの傑作?。
- Kids99:複数人がカードを台札の上に重ねて行き数をコールする。コールする数は出したカードによってどんどん加算させていき、99をオーバーするとドボン。一部のカードに特殊効果あり
- 51:同じスートを5枚集めることを目的としたゲーム
- 29:Kids99に類似。ピッタリ29をコールできたプレーヤーが総取
- ゴーフィッシュ:同じカードを4枚揃えることが目的。競技者から別競技者へ指定カードを保有しているか確認し、当たったらターン継続、外れたら山札から1枚引く。
- ゴーブーム:特別な約札のないUNOみたいな感じ。手札から出せない場合、台札に出せるまで山札をひきまくる。山札切れて、ドローするケースが発生したプレーヤーはその回は脱落。
- ダウト(英:チート、米:Bullshit)
- ラミー